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株式会社友和物流

業種

運輸業,郵便業

地域

関東

従業員数

50〜99人

File.205

若手ドライバーの採用と業務のDX化で将来にむけた人材確保と生産性向上に挑む ー時代にマッチした事業展開に向けて積極的に挑戦している「株式会社友和物流」の場合ー

過去に支援を受け更なるチャレンジをしたステップアップ事例

2026.03.27

株式会社友和物流

 1999年11月に創立し、2025年11月で36周年を迎えた「株式会社友和物流」は、常に「お客さま第一」をモットーとし、お客さまからの信頼・期待に応えるべくグループネットワークをフルに活用しあらゆるサービスを展開中である。これを支えてきた従業員や協力会社への感謝を忘れることなく、時代にマッチした事業展開に向け積極的に挑戦している。働き改革においては、荷待ち・荷役時間等の削減に向けた取り組み、運送業務のDX化の推進などによる労働時間の削減、生産性向上にを目指す改革にも積極的に挑戦し続けている。

※この事例は、過去に働き方改革推進支援センターの支援を受けて働き方改革に取り組んだ企業が、今回更なる働き方改革、働きやすい職場づくりに挑戦したその過程と成果を取りまとめたものである。

これまでの取り組みとその成果

【取り組み内容】

 働き方改革関連法など労働関連諸法令及び改善基準告示を遵守するために、現状の業務態勢を見直し、以下の点を主な課題として取り組んできた。

 ①荷主に対する荷待ち時間の削減に向けた効果的な協力要請、②ドライバー職の高齢化に伴う健康管理や若年層の採用強化・離職防止などによる適切かつ安定的な要員体制の確保、③正確な勤怠管理による労働時間及び休憩時間の正確性と効率化の確保、④デジタルタコグラフ(以下、「デジタコ」という。)などの最新機器を導入し、生産性向上を図り、長時間労働を是正すること。

【成 果】

①荷待ち時間の削減に向けた取組については、荷待ち時間が恒常的に長い荷主等に対して、客観的なデータをもとに改善交渉を継続した結果、徐々にではあるが荷待ち時間の削減への理解、改善に繋がった。

②従業員の安定的な確保については、多様な人材の採用制度に対する社内紹介制度の導入効果に今後期待するところである。

③最新式のデジタコへのバージョンアップによるアラート機能追加などのDX化の推進により、ドライバー個々の運転日報の自動作成による記録時間短縮、運行実態の把握による注意喚起や事故防止等にも活用することができた。

新たな課題

 荷待ち時間の削減に向けた取組について、改正物流法等の施行に伴い、荷主側の荷待ち・荷役時間の削減への理解、協力が徐々に進んでいるものの、依然として課題であると感じている。そのため、課題解決に向けた積載効率の改善や、荷待ち・荷役時間の削減のための提案を、計画的に実施する。

 ドライバー職従業員の年齢バランスの是正に向けた若年層ドライバーの採用強化を実施してきたが、実効性が十分上がっておらず、人手不足の解消が急務となっている。こうした問題を解決するため、点呼業務を効率化することが喫緊の課題と考えており、AI点呼機器の導入や勤怠管理システムの高度化などのDX化を推進する必要がある。

課題感を解決し、目標を達成するためのプロセス

具体的なアクションステップ、実施方法、プロセス等

▶ステップ1【Plan(計画)】

 荷主や元請事業者への荷待ち、荷役時間削減に向けて荷主や元請業者に対して、トラック予約システムの導入、カーゴ輸送・パレット輸送への切替の継続交渉を行った。

 その結果、トラック予約システム導入の提案を受け入れる企業も少しずつだが増え始め、荷待ち時間の改善について一定の効果が出てきている。

▶ステップ2【DO(実行)】

 多様な人材確保策による従業員の年齢バランスの是正に向けて、リファラル採用(社員紹介)制度の社内周知と「声掛け運動」の強化及びアルムナイ採用(退職者の再雇用)のターゲット選定を実施。その結果、リファラル採用により3名、アルムナイ採用で1名の採用に繋がった。

▶ステップ3【Check(評価)】

 最新鋭のデジタコはナビ機能の追加によって、より効率的な走行が可能となり、労働時間や休憩時間等の正確な把握に繋がっている。

 AI点呼は点呼時間の短縮、保管帳票の作成、点呼者の業務負担の軽減の効果がある。その一方で、完全無人化はイレギュラーな事態への対応面で課題があり、AI点呼を活用しつつ、安全かつ効率的な点呼体制の検討が必要な段階にある。

▶ステップ4【Action(対策・改善)】

①作業効率の改善が難しい手積みによる荷積みについて、パレット化に向けた協力要請を継続して実施する。

②リファラル採用及びアルムナイ採用制度進展のための褒賞金制度等の見直しにより、恒常的な社内紹介制度の定着を図るとともに、年間休日数や有給休暇の取得奨励、基本給の見直しによる働く環境改善などで離職防止と新規採用を目指すこととする。

③AI点呼体制の運用面の課題を解消するため、それぞれの対策を試行することにより、安全かつ効率的な点呼体制を定着させる。

更なるドライバー要員の安定的な確保と年齢バランスの是正

 平均年齢が50歳とドライバーの高齢化が進んできているため、将来を見据え、若手ドライバーの採用を強化する必要があった。それに対し、有料職業者紹介事業者の活用、リファラル採用及びアルムナイ採用といった新たな採用制度の展開を図り、多様な新規採用に向け取り組んだ。

 新たな採用制度に関しては、社内周知の効果もあり、リファラル採用で3名、アルムナイ採用で1名の採用ができ、具体的な成果があった。併せて、女性ドライバーの採用についても、今まで以上に積極的に行い、新たに3名を採用することができた。採用に関しては、今後も新たな取り組みを検討しながら、強化していきたいと考えている。

更なる荷待ち・荷役時間等の削減に向けた対策

 改善策の一つとして取り組んでいるトラック予約システムの導入について、荷待ち時間の過去の実態の提示・共有と改善に向けた対策(荷待ち時間の予想時間の提示等)の提案や協働解決への提案といった地道な交渉を進めた結果、その提案を受け入れる企業数も少しずつ増加し始め、荷待ち時間改善への一定の効果が出てきている。

 その一方で、予約システムを利用していただく企業が増えることによって、荷主ごとに使用するシステムが異なることでアカウント数が増加する、繁忙期の予約対応期間の締切りなどといった問題が生じ、それらに対応するための業務が煩雑化し、新たな課題となってきた。

 また、荷役などについては依然として手積みが多いが、一部の荷主において、カーゴ輸送化が浸透してきており、荷役時間の改善に繋がっている。

更なるDX化の積極的な推進による業務の効率化・省力化

 車輛を代替えする際には、デジタコを最新鋭の機器へ切り替えることを推進している。それにより、効率的な走行支援ができるとともに、ドライバーの事務処理が、アナログからシステム上ですべて行うことができるDX化へ移行してきており、徐々に業務の効率化・省力化が実現してきている。

 また、点呼業務についても、効率化・省力化を最大限発揮できるシステムとしてAI点呼を試行中である。AI点呼に関しては、点呼記録の作成・保存などで効果があるが、点呼業務の完全無人化することによる運用面で課題(機器のトラブル対応やイレギュラー事態が起きた場合の対応等)を有しており、今後の対策が必要である。

今後の展望

 代表取締役の伊藤正氏は、今回の取り組みを振り返り、今後の展望について次のように語っている。

 「2024年問題や新物流効率化法の施行に伴い、荷主や物流業者など物流業界を取り巻く環境整備は大きく変わりました。

 自社で解決すべき課題、自社以外の荷主や元請業者の協力体制のあり方、及び自社協力会社との協力体制のあり方を全面的に見直す大きな転換点と位置づけしています。

 そのような環境下において、安定した要員の確保・年齢バランスの是正、輸送体制の効率化、DX化の推進による会社全体の働き方の見直しにより労働時間の削減、生産性向上を目指す対策を中心に、改革に向けて積極的に挑戦し続けます。」

 

代表取締役の伊藤正氏

DX化による業務の省力化・効率化で働き方改革を推進しています

 働き方改革の取り組みについて、総務部の川上智氏は、次のように話してくれた。

 「物流業界を取り巻く労務関連諸法の改正対応、法律上の課題対応に向けた対応策の検討、改善の阻害要因とも言える商慣行(荷主や元請業者との関係、協力会社との連携)の見直しについては荷主側との相互理解と協力体制の構築が必要と痛感しています。

 自社で解決できること、荷主等の理解・協力をもって解決できることの見える化をし、特にDX化による自社業務の省力化・効率化などを中心に働き方改革への挑戦、長時間労働の是正、会社の生産性向上に向け推進リーダーの一員として積極的に取り組む決意です。」

総務部 次長 川上 智氏(2016年入社)

 株式会社友和物流の取り組みを支援した社会保険労務士の永野寿幸氏は次のように語っている。

 「物流業界を取り巻く環境の変化にいかに迅速かつ柔軟に対応できるかがポイントと認識しています。

 自社のみならず荷主や元請業者一体となった解決が求められるなか、課題の見える化と対応策の目的・目標の見える化を行い、社内周知の徹底と全社員一致団結して継続して取り組むことの重要性を提言しました。

 商慣習の見直しへの動きやDX化の意義と運用について、従業員の意識改革も少しずつ浸透してきており、人手不足対策による省力化や生産性向上にも与する流れができつつあります。」

取り組みを支援した社会保険労務士の永野寿幸氏

CASE STUDY働き方改革のポイント

取組1

人手不足対策と年齢バランスを踏まえた要員の安定確保

効果
人手不足対策として外部機関の活用や社内紹介制度などの多様な採用制度の導入及び休日数の増加による採用強化を実施。
取組2

荷待ち・荷役時間等の削減 に向けた対策

効果
荷待ち時間解消に向けたトラック予約システムの拡大と荷役時間の効率化のためのパレット輸送への切替等の交渉を継続。
取組3

DX化の積極的な推進による 業務の効率化・省力化

効果
DX化の積極的な推進によるドライバー及び運行管理者の業務負担の軽減による時間外労働の削減や生産性向上に向けた推進を強化。

COMPANY DATA企業データ

真剣だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る。いい加減だと言い訳が出る。

株式会社友和物流

代表者:代表取締役 伊藤 正
所在地:千葉県浦安市
従業員数:83名※2025年4月現在
設立:1999年11月
事業概要:首都圏を中心に、主として4つの事業を展開中。
①一般貨物自動車運送業 ②利用運送事業 ③倉庫事業 ④物流コンサルティング事業千葉県内のグループ企業のネットワークを活かし、迅速かつ安心・安全な輸送を心掛けている。Gマーク認証、ちばSDGsのパートナー企業として社会貢献事業にも積極的に取り組んでいる。