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株式会社高知電子計算センター

業種

情報通信業

地域

中国・四国

従業員数

100〜300人

File.90

健康と働き方改革を融合させた独自の取り組み―ITサービス企業「高知電子計算センター」の場合―

時間外労働の削減

2021.12.07

株式会社高知電子計算センター

 高知電子計算センター(高知県高知市)は創業55年。高知県初のIT企業として創業以来、県内外の公共団体・外郭団体を中心に情報処理や情報ネットワークに関わるサービスを提供している。2021年現在で社員数は206名、うち女性社員が約3割を占める。「社員は会社の最大の経営資源」という理念のもと、一人ひとりが自らの能力を十分に発揮できる環境を整えるために、社員の健康維持・増進に務め、生き生きと働くことができる職場づくりを推進している。

人と人のつながりを大切にした職場づくり

 社会のデジタル化が進み、職場環境においても変革が求められるなかで、変えてはならないこと。それは「人と人のつながり」と中越吉彦代表取締役社長は言う。「お互いをリスペクトし、一緒に泣き笑いしながら仕事に励み、社員が自分の子供を働かせたいと思えるような会社にしていきたい」と、社員の絆を大切にしながら働きやすい職場環境の整備に取り組んでいる。

 同社では今までも様々な働き方改革に取り組んできたが、近年は単にトップダウンで決定した制度やルールを導入するのではなく、社員が自ら考え行動する参画型の取り組みに注力している。また、社長とのランチミーティングを通して社員の意見を聞く機会も設け、既存の制度の改善にも務めている。

「当社の経営資源は人材」と語る中越吉彦代表取締役社長

社員自らの意識を高める健康チャレンジ活動

 同社では健康診断受診率100%の継続や特定検診受診率の向上など、社員の健康維持・増進に務めてきた。2018年からは独自の「健康チャレンジ活動」というユニークな取り組みを行っている。活動に参加する社員にチャレンジカードを発行し、健康増進のための目標を自分で書いて携帯する。カードは運転免許証のようなスタイルで、初年度はブルー、連続して目標を達成するとゴールドカードになり、達成者には図書カード等を進呈するなど、モチベーションを高めながら継続した参加を促している。

各自で健康目標を書き携帯するチャレンジカード

 働き方改革の責任者を務める濱川総務部長は「今までも定期健診やストレスチェックなどは随時実施してきましたが、社員自らが健康を考えて目標を設定し、それを達成するという試みを続けており健康への意識を高めることにつながっています」と語る。社員同士で「今年はどんなことに挑戦する?」「続けられてる?」などコミュニケーションのきっかけにもなり、楽しみながらの健康づくりができているようだ。

「社員の健康を重視した働き方改革を進めていきたい」と総務部濱川部長

 この他にも地元のマラソン大会など各種スポーツイベントの参加費の補助、産業保険スタッフや衛生管理者によるヘルスケア、保健師による保健指導など、様々な健康維持管理の取り組みを行っており、2018年に高知家健康経営アワード奨励賞受賞、2019年より3年連続で健康経営優良法人ホワイト500に認定された。

スポーツを通して健康増進。年度計画により各種スポーツイベントの参加に補助金が支給されることもある

育休取得率、復職率ともに100%の実績

 「他の会社では休業が取りにくくて出産を機会に会社を辞めてしまうケースもあると聞きますが、当社の場合、育児休業取得率が100%で、その後の復職率も100%なんです」と総務部松岡主任。それが実現できているのは、産休や育児休業を取ることも、休業から復職することも当たり前のこととして会社全体に浸透しているからこそだという。

 また、子育てや家庭の事情に応じて年次有給休暇を利用しやすくするために、時間単位で取得できるようになっている。朝夕の子供の送迎や病院の付き添い、家族の介護など、様々なシーンで必要な時間だけ年次有給休暇が利用できる。子育てや介護をしている社員を対象に週3日までテレワークによる在宅勤務も認めている。
 短時間勤務も社員の意見を取り入れて改善した制度のひとつ。「以前、時短勤務は1日6時間と決められていたのですが、勤務時間が少なくなることで収入も減ってしまうという声が多く、6時間、6時間半、7時間、7時間半のいずれかを選べるように見直しました」と総務部の濱田課長代理は語る。

働き方改革メイン担当の総務部濱田課長代理(左)と衛生管理者の総務部松岡主任(右)
育児休業中に会社イベントに参加した公共システム一部の橋田さん。

忙しい人をフォローしあえる職場環境

 2020年度は、月平均時間外労働18.0時間/人、月80時間超の長時間労働者数ゼロを目標とし、全社での取り組みと並行して各部署でも時間外勤務の削減を徹底した。その結果、昨年度は月平均時間外労働ならびに月80時間超の長時間労働者数ともに大幅に改善した。

 同社では時間外労働を削減する施策として「カエル宣言」という取り組みも行っている。これは、就業時間が表記されたカードを各自でパソコンに掛けたり、デスクに置いたりすることで、当日の自分の就業時間を周囲の人に示すことができる。
 カードは「17:20(定時)」「19:00」「20:00」「21:00」「22:00」の5種類あり、例えば「21:00」のカードが置いてある人には、他の人が仕事のサポートをしたり、これ以上仕事を頼まないように配慮したりするなど、忙しい人を部署内で自然と助け合える環境をつくることができる仕組みとなっている。また、1日1時間だけ使える「集中タイム」カードもあり、このカードを使っている人には声をかけたり何かを頼んだりすることを控え、集中して仕事ができるように周囲の人が配慮するという取り組みである。

 「健康チャレンジ活動」や「カエル宣言」など独自の取り組みにより、社員自らの健康や働き方への意識改革に力を注ぎ成果を上げてきた。今後は、衛生管理者の松岡主任がコーディネーターの講義を受講し「治療と仕事の両立支援制度」の次年度導入を目指すなど、「長期治療が必要な社員のために制度を充実させたい」と働きやすい職場づくりへのさらなるステップアップを目指す。

パソコンにカエルカードを掛けて各自の就業時間を見える化

CASE STUDY働き方改革のポイント

取組1

社員自らの健康意識を高める

効果
「社員は会社の最大の経営資源」という理念のもと、働き方改革に「健康」をテーマにした独自の取り組みを実施し、社員自らの健康意識の向上を図っている。2018年高知家健康経営アワード奨励賞受賞、2019年より3年連続で健康経営優良法人ホワイト500認定。
取組2

休業や休暇が取得しやすく復帰しやすい職場環境づくり

効果
育休取得率100%。休業明けの復職率も100%の実績。年次有給休暇は時間単位で取得でき、子供の送迎や家族の介護などに利用することができる。
取組3

4種類の短時間勤務を設定

効果
以前の短時間勤務は6時間だったが、「勤務時間が減ることで収入も減ってしまうという」社員からの要望もあり、6時間、6時間半、7時間、7時間半から選べるように改善。

COMPANY DATA企業データ

豊富な経験と確かな技術でお客さまをサポート

株式会社高知電子計算センター

代表取締役社長:中越吉彦
本社:高知県高知市
従業員数:206名(2021年4月現在)
設立:1966年7月
資本金:3,000万円
事業内容:情報サービス業、システム開発、運用・保守事業、ネットワーク構築、運用保守、情報セキュリティ事業、データセンター事業、アウトソーシング事業

経営者略歴

2013年6月四国電力(株)中村支店長。2016年6月当社専務取締役就任。2017年6 月当社代表取締役就任。